EVのリーダーTeslaとは?(前編)
現在自動車業界では「100年に一度の変革」が訪れていると言われています。
それに合わせて生まれた言葉が「CASE」です。
Connected(ネット接続)、Autonomous(自動運転)、Shared(シェアリング)、Electric(化石燃料から電気へ)の頭文字を取ってCASEと、デジタルテクノロジーとの新しいサービスの登場が、自動車業界を揺さぶっています。
時価総額でトヨタを抜いたTeslaへの期待はEVのリーダー
そうしたなか、米Tesla社が株価時価総額でトヨタ自動車を抜いて世界一になったことは、その象徴であると思います。2020年7月1日時点で、米国市場におけるTeslaの時価総額は2,105億ドル(約22兆9400億円。1ドル109円換算、以下同)。一方、日本市場でのトヨタの時価総額は21兆7185億円です。
Teslaは、イーロン・マスク氏によって2003年に創業され、加速性能や航続距離に優れたスポーツカー仕様のEV(電気自動車)である「ロードスター」によってブランドイメージを作りあげました。
トヨタの2019年の世界での販売台数は1074万台。Teslaは36万7500台だから、まだまだ大きな差がありますが、2023年に700万台と予想されているEVという成長分野に会って、販売台数やテクノロジーで先端を走るTeslaへの期待が株価に表れています。2020年7月22日に発表された決算でも、純利益1億400万ドル(約113億3600万円)と4四半期連続の黒字を達成し、Teslaの株価は上昇しています。
Teslaの強みは、その製品にあります。自動車の基本性能である航続距離や操作性、加速性能、デザインなどで先行するだけでなく、CASE時代の“EVのリーダー”として、テクノロジーとビジネスのイノベーションを続けています。
特にデジタルテクノロジーの活用においては「デジタルネイティブ」とも呼ぶべき製品になっている。単にテクノロジーによる価値を付加するのではなく、自動車におけるITアーキテクチャーを変え、デジタル時代のビジネスモデルや、サービスやUX(User Experience:顧客体験)を生み出しています。
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副委員長 常村 英司
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